妊娠 · 7週
妊娠7週
妊娠7週の赤ちゃんはブルーベリーほどの大きさです。つわり、疲労感、赤ちゃんの発達、栄養、母子健康手帳の届出など、今週知っておきたいことをまとめました。
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この記事は一般的な情報提供を目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。お子さまについては必ず小児科医にご相談ください。
出典:WHO・CDC・AAP・NHS。推奨は国によって異なります。日本については日本産科婦人科学会をご確認ください。
今週の概要
- 妊娠期:妊娠初期(第1三半期)
- 赤ちゃんの大きさ:頭殿長(CRL)約10mm、重さ1g未満。ブルーベリーほどの大きさです。
- 今週の大きなできごと:心臓が1分間に100〜160回のペースで拍動しており、経腟超音波検査で確認できることが多い週です。脳は急速に発達し、手足の芽がはっきり見え始めます。先週と比べて大きさが約2倍になっており、胎芽期でも特に変化の著しい時期です。
- お母さんの体:外見上はまだ変化がわかりにくいですが、子宮はレモン大に成長し、血液量の増加が始まっています。
- 日本の制度:妊娠がわかったら、市区町村役場に妊娠届を提出して母子健康手帳を受け取りましょう。妊婦健診(妊娠中は約14回が公費負担の対象)の受診票も一緒に交付されます。
赤ちゃんの発達
妊娠7週は、器官形成(オルガノジェネシス)が最も活発な時期のひとつです。赤ちゃんはまだ「胎芽」と呼ばれますが(胎児という呼称は10週末以降)、その内部では目覚ましい変化が起きています。
神経管は閉鎖を完了し、脳は前脳・中脳・後脳に分化し始めています。大脳半球の形成も始まり、神経細胞が毎分数百個単位で生み出されています。顔の輪郭も徐々に整ってきます。鼻孔のくぼみが現れ、目の水晶体が形成され、網膜に色素が沈着し始めます。内耳の構造が発達し、口も形作られ、乳歯の歯胚が歯茎の下に現れます。
先週、小さなふくらみとして現れた四肢の芽は、今週になるとしゃもじのような形に成長しています。あと数日で指の線が見え始めます。腕の発達は脚より少し早く進みます。臍帯が完成し、まだ発達中の胎盤から酸素と栄養が届けられています。胎盤は妊娠初期の終わりごろに完成し、ホルモン産生の役割を卵巣から引き継ぎます。
体の内部では、肝臓が骨髄の発達が完成するまでの間、赤血球を産生し始めています。腎臓が形成され、虫垂が現れ、膵臓の発達も始まっています。5〜6週ごろから拍動を始めた心臓は、現在4つの心房・心室を持つ構造に発達し、原始的な循環系で血液を送り出しています。
ママの体と症状
外見上はまだ妊婦らしさはほとんどないかもしれません。しかし体の内側は大きく変わっています。血液量は増え始め、子宮はレモン大ほどに成長し、hCG・プロゲステロン・エストロゲンのホルモン値が急上昇しています。
妊娠7週によく見られる症状をまとめました。
- つわり(悪阻):「つわり」と呼ばれる吐き気・嘔吐は朝だけとは限らず、1日を通して起こることがあります。症状は9〜11週ごろにピークを迎え、14〜16週ごろに落ち着く方が多いです。ひどい嘔吐(妊娠悪阻)が続く場合は産科での治療が必要です。
- 強い疲労感:プロゲステロンの鎮静作用に加え、胎盤形成のための代謝負荷が重なります。多くの方が「これまで経験したことのない眠さ」と表現します。
- 乳房の張り・圧痛:エストロゲンとプロゲステロンが乳腺の発達を促します。ノンワイヤーブラが楽です。
- 頻尿:腎臓への血流増加と、成長した子宮が膀胱を圧迫することが原因です。
- 食べ物の好き嫌いの変化・口の中の金属味:ホルモンの変化が食べ物の匂いや味の感じ方を変えます。
- 軽い腹部の引っ張り感:子宮の成長と靱帯の伸びによるものです。
- 便秘・お腹の張り:プロゲステロンが腸の蠕動運動を遅らせます。
- 気分の浮き沈み:ホルモンの急激な変化と、妊娠という大きな変化への感情的な適応によるものです。
栄養
妊娠初期の栄養の中心は葉酸です。神経管閉鎖障害のリスクを大幅に減らす効果が認められており、厚生労働省は妊娠を計画している女性・妊娠初期の女性に対し、1日400μgの葉酸摂取を推奨しています。葉酸に加え、鉄分・コリン・ヨウ素・ビタミンD・DHA(オメガ3脂肪酸)も重要です。
積極的に摂りたい食品:ほうれん草・小松菜などの緑黄色野菜、納豆・豆腐・豆類、強化穀物、加熱した卵、サーモン・サバ・イワシなどの低水銀魚、乳製品または強化植物性ミルク、柑橘類、豚赤身肉。つわりがひどい場合は、おかゆ・うどん・クラッカーなど消化のよい炭水化物を少量ずつ、こまめに口にすることを優先しましょう。
避けるべき食品:生・半生の肉・魚・卵(刺身や半熟卵も含む)、未殺菌乳製品やジュース、加熱していない生ハムやソーセージ、水銀含有量の多い魚(メカジキ・本マグロの大型種・サメなど)、生もやし、アルコール。カフェインは1日200mg以下(コーヒー約1〜2杯)に。調理前の食材はよく洗いましょう。
葉酸サプリメントと鉄分含有の妊婦用サプリメントを引き続き服用してください。食べにくい時期は、少量でも食べられるものを優先する、という姿勢で十分です。
運動
合併症のない妊娠では、日本産科婦人科学会も適度な有酸素運動と筋力トレーニングを推奨しています(週150分程度の中強度運動が目安)。妊娠7週に適した運動はウォーキング、水中運動、マタニティヨガ、固定式バイク、軽いストレッチです。
避けるべき活動:転倒リスクの高いスポーツ(スキー・乗馬など)、コンタクトスポーツ、ホットヨガや高温の浴槽への長時間浸漬(妊娠初期の体温上昇は胎児に影響する可能性があります)、スキューバダイビング。妊娠前に運動習慣がなかった方は、1日10分のウォーキングから始めるだけでも十分です。
メンタルヘルス
妊娠7週は、喜び・不安・疲労感が入り混じる時期です。多くの方がまだ周囲に妊娠を伝えておらず、症状はつらく、流産への不安も頭をよぎります。日本では妊娠初期の流産は約10〜15%に見られ、多くが12週未満に起こります。不安を感じることは自然なことです。抑え込まずに、信頼できる人に話すことがこころの健康に繋がります。
つわりや頻尿で睡眠が妨げられることもよくあります。眠れる時は昼寝も積極的に。パートナーや友人に気持ちを打ち明けることも大切です。2週間以上、気持ちが沈む・何も楽しめない・強い不安が続く場合は、担当の産科医や助産師に相談してください。周産期のメンタルヘルスケアは妊婦健診の重要な一部です。
医師に相談するタイミング
以下のような症状が現れた場合は、速やかに産科・婦人科を受診してください。
- 大量の出血(ナプキンが1時間で濡れるほど)、または出血と腹痛が同時に起きている
- 強い片側腹痛、肩先の痛み、立ちくらみ(子宮外妊娠の可能性があります。緊急受診が必要です)
- 24時間以上、水分や食べ物をまったく受け付けない、脱水症状、体重減少
- 38°C以上の発熱
- 排尿時の痛みや灼熱感
- 激しい頭痛や視野の変化
薄い出血、軽い腹部の違和感、波のあるつわりは多くの場合正常の範囲内です。でも「何かいつもと違う」と感じたら、遠慮せず担当医や助産師に連絡しましょう。
今週の検査
多くの場合、初回妊婦健診は妊娠8〜10週ごろに設定されます。妊娠7週時点ではまだ受診前の方もいらっしゃいます。初診では、健康歴の確認・血圧・体重・尿検査・血液検査(血液型、Rh因子、血算、感染症スクリーニング)が行われ、経腟超音波で胎嚢・胎芽・心拍を確認します。
日本の妊婦健診の主なスクリーニングスケジュール(日本産科婦人科学会の指針)は以下のとおりです。
- NT検査(胎児頸部浮腫検査):妊娠11〜14週ごろに実施。染色体異常のリスク評価に使われます。
- 胎児スクリーニング(中期超音波):妊娠20週前後に実施。胎児の形態確認を行います。
- 妊娠糖尿病スクリーニング(50gGCT):妊娠24〜28週に実施。
流産経験・体外受精・出血・持病がある方は、より早期からの経過観察が行われることがあります。母子健康手帳を受け取ったら、妊婦健診受診票をよく確認しておきましょう。
今週のヒント
- 起き上がる前に何か口にする:枕元にクラッカーやおせんべいを置いておき、起床前に少し食べると朝のつわりが和らぎます。
- しょうがや柑橘系の飲み物を少しずつ:しょうが湯やレモン水は吐き気軽減に役立つという研究があります。少量をこまめに飲みましょう。
- サプリメントは就寝前に:鉄分入り妊婦用サプリが吐き気を悪化させる場合、就寝前(軽食とともに)に飲むと楽になることがあります。
- 母子健康手帳の受け取り:まだの方は市区町村の担当窓口へ。妊婦健診受診票もセットで受け取れます。
- 初回妊婦健診の予約を入れる:産婦人科は混み合うことも多いため、早めの予約を。
- 自分に優しく:妊娠初期の疲労感は生理的なものです。この時期はできないことがあって当然と、自分を許してあげましょう。
次への準備
今後数週間で、初回妊婦健診を受け、初めて赤ちゃんの心拍音を聞く機会が訪れるでしょう。妊娠11〜14週には、NT検査(胎児頸部浮腫検査)と血液検査を組み合わせた初期スクリーニングが行われます。NIPT(母体血胎児染色体検査)は妊娠10週以降に採血可能で、希望する場合は担当医と事前に相談しておきましょう。
妊娠の報告は、サポートが得られる環境であれば早めに身近な方に伝えても問題ありません。一方で、12週を過ぎてから広く知らせたいという方も多く、どちらが正解ということはありません。ご自身とパートナーにとって最適なタイミングで決めてください。
日本では産後の里帰り出産(里帰り)の文化が根強くあります。出産施設や産後のサポート体制について、パートナーや家族と早めに話し合っておくと、後々の計画が立てやすくなります。
よくあるご質問
妊娠7週でこんなに疲れるのは普通ですか?
はい、強い疲労感は妊娠7週の最もよくある症状のひとつです。プロゲステロンには鎮静作用があり、胎盤を作るために体が大量のエネルギーを消費しています。多くの方は妊娠12〜14週ごろ、胎盤が完成してホルモン産生を引き継ぐと徐々に楽になります。それまでは、休める時に休み、睡眠を優先し、鉄分を含む食事を心がけましょう。
妊娠7週なのにつわりがない。大丈夫でしょうか?
心配しなくて大丈夫です。吐き気を経験しない妊婦さんは全体の20〜30%程度いらっしゃいます。流産リスクとの関連は認められていません。症状は日によって波があり、楽な週もあります。以前は吐き気があったのに急になくなり、乳房の張りなど他の症状も同時に消えた場合は、次回の妊婦健診で担当医に伝えてみてください。つわりがないこと自体は問題ありません。
妊娠7週の腹痛はどこまで様子を見ていいですか?
子宮の成長や靱帯の伸びによる軽い引っ張り感は正常です。ただし、強い片側腹痛、大量出血を伴う腹痛、肩の痛みや立ちくらみを伴う腹痛(子宮外妊娠の可能性があります)、安静にしても治まらない腹痛の場合はすぐに産科・婦人科を受診してください。薄いピンク色や茶色のおりものは問題ないことが多いですが、鮮血が出た場合は速やかに連絡を。
妊娠7週に運動してもいいですか?
合併症のない妊娠であれば、日本産科婦人科学会も適度な運動を推奨しています。ウォーキング、水泳、固定式バイク、マタニティヨガは安全です。転倒リスクの高いスポーツ、コンタクトスポーツ、ホットヨガ、スキューバダイビングは避けましょう。妊娠前から活発に運動していた方は、体の声を聞きながら継続できますが、こまめな水分補給を忘れずに。
妊娠7週に食べてはいけないものは何ですか?
生または加熱不十分な肉・魚・卵、未殺菌の乳製品やジュース、温めていないハムやソーセージ類、水銀含有量の多い魚(メカジキ、マグロの大型種など)、生のもやし類、アルコールは控えてください。カフェインは1日200mg以下(コーヒー約1〜2杯程度)に抑えましょう。つわりで食べられない時期は、口に入るものを優先して。完璧な食事より少量でも食べることが大切です。
妊娠7週の赤ちゃんはどのくらいの大きさですか?
妊娠7週の胎芽は頭殿長(CRL)約10mmで、ブルーベリーくらいの大きさです。心臓はすでに1分間に100〜160回のペースで拍動しており、経腟超音波検査で確認できることが多いです。手足の芽が発達し、脳の各部分が形成されています。
妊娠7週までに産科を受診すべきですか?
妊娠の届出(妊娠届)は、妊娠がわかったら早めにお住まいの市区町村役場に提出し、母子健康手帳を受け取ってください。初めての妊婦健診は妊娠8〜10週ごろに設定されることが多いですが、流産経験・体外受精・持病がある方は早めに受診を。妊娠がわかったら、予約だけでも早めに入れておくと安心です。
妊娠7週の出血は必ず流産のサインですか?
いいえ、必ずしもそうではありません。妊娠初期の軽い出血(茶色や薄いピンク色)は約20〜25%の妊婦さんに見られ、多くはその後も正常に妊娠が継続します。着床時の変化や子宮頸管への血流増加、性交後の刺激なども原因となります。ただし、いずれの出血も担当医に報告し、超音波検査が必要かどうか判断してもらうことが大切です。
妊娠7週に胸が張るのはなぜですか?
エストロゲンとプロゲステロンが乳腺の発達を促し、乳房への血流が増加することで、張り・膨満感・ピリピリ感が生じます。これは妊娠初期を通じてよく見られ、多くの方は12〜14週ごろには落ち着きます。ノンワイヤーの授乳ブラやスポーツブラを夜間も着用すると楽になる方が多いです。
妊娠7週のストレスは赤ちゃんに影響しますか?
日常的なストレスが妊娠に直接悪影響を与えることはありません。ただし、長期間の強いストレスや、治療を受けていない不安・うつ状態には注意が必要です。こころの健康は妊婦健診でも確認される大切な項目です。つらいと感じたら、担当の助産師や産科医に遠慮なく相談してください。カウンセリングや支援を求めることは、弱さではありません。
公開日:
この記事は一般的な情報提供を目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。お子さまについては必ず小児科医にご相談ください。
出典:WHO・CDC・AAP・NHS。推奨は国によって異なります。日本については日本産科婦人科学会をご確認ください。
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