ミルクは足りてる?母乳・粉ミルク別の足りているサインと相談の目安
母乳や粉ミルクが足りているかを、こども家庭庁の授乳ガイドなどをもとに、おむつの枚数、授乳回数、体重の増え方、機嫌から見る方法と、相談したいサインをまとめました。
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この記事は一般的な情報提供を目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。お子さまについては必ず小児科医にご相談ください。
出典:WHO・CDC・AAP・NHS。推奨は国によって異なります。日本については日本小児科学会をご確認ください。
授乳で困ったことを尋ねた国の調査で、いちばん多かった答えが「母乳が足りているかわからない」でした(授乳・離乳の支援ガイド)。母乳は飲んだ量が見えませんし、粉ミルクでも「これで足りているのかな」と思う場面はあります。ここでは、国の資料にあるサインを順に整理します。
足りているサイン:国のガイドから
こども家庭庁の授乳スタートガイドは、「赤ちゃんが十分に飲めているサイン」として、次の3つを挙げています。まずは赤ちゃんの様子に注目し、おしっこの回数も目安にしましょう、という考え方です。
- 肌に張りがあって、いきいきとした元気な様子
- 1日に色の薄い尿で、おむつが5〜6枚濡れている
- 1日に少なくとも8回授乳している、飲みたいだけ飲んでいる
同じガイドは、授乳の頻度や時間の目安として、授乳回数は1日8〜12回以上、授乳の間隔は数分〜5時間程度、1回にかかる時間は数分〜30分程度と示しています。いずれも、赤ちゃんによっても、タイミングによっても異なります。「足りてるのかな?」と不安になったときは、体重がちゃんと増えていれば大丈夫、とも書かれています。
おむつで見る:おしっことうんち
日本の国の資料には、日齢ごとのおむつの枚数は載っていません。生まれて間もない時期については、英国のNHSが次のように説明しています。
- 最初の48時間は、濡れたおむつが2〜3枚ほどです。
- その後は少しずつ増え、5日目以降は1日に6枚以上になります。
- 最初は黒っぽいタール状の便(胎便)が出ます。5〜6日ごろからは、やわらかい黄色の便が少なくとも2回出ます。
- 母乳の赤ちゃんの便は、ゆるくて、においがしません。
紙おむつは、濡れているか分かりにくいことがあります。NHSは、おむつに水を大さじ2〜4杯入れて、重さや感触を確かめておくとよいと案内しています。
便の色は、1か月児健康診査のマニュアル(こども家庭庁)が、問題となるのは赤、黒、白やそれに近い色のときで、受診が必要としています。母子健康手帳には便色カードがついていて、1〜3番(白からクリーム色)に近い色が続くときは、早めに受診してください。
体重の増え方で見る
1か月児健康診査のマニュアルは、新生児の体重の経過を次のようにまとめています。
- 生後に、体重の5〜10%ほどが減ります(生理的体重減少)。
- 生後4日ごろから、体重が増え始めます。
- 生後2〜3週までに、出生体重に戻ります。
- 退院後の体重増加は、1日25g以上が望ましいとされています。
1か月健診では、出生時の体重ではなく、産院を退院したときの体重からの増え方を見ます。授乳・離乳の支援ガイドは、母子健康手帳の乳幼児身体発育曲線に体重を書き込んで、曲線のカーブに沿っているかを確認するよう勧めています。帯の中に入っていることよりも、その子なりのペースで曲線に沿って育っていることが大切とされています(授乳のギモン解消ガイド)。
体重の見方は赤ちゃんの体重追跡、成長曲線は成長曲線のページでも解説しています。健診の流れは乳児健診のページをご覧ください。
飲んでいるときの様子と、機嫌
泣き出す前の「おっぱい欲しい」のサインとして、こども家庭庁のガイドは、手を口に持っていく、手や足を握りしめる、舌を出す、口を動かす、口でおっぱいを探すしぐさ、体をもぞもぞ動かす、やわらかい声を出す、を挙げています。生まれてすぐの赤ちゃんは、泣いてから授乳しようとすると、泣き疲れて眠り込んでしまうことがあるためです。
母乳の場合、NHSは、飲み方のサインとして、最初に数回すばやく吸い、そのあとゆったりしたリズムで吸って飲み込むこと、吸っている間ほほが丸いままでへこまないこと、授乳中は落ち着いていて、ほとんどの授乳のあとは満足した様子であることを挙げています。授乳中に痛みを感じたり、チュッチュッと音がしたりするのは浅い飲み方のサインです(こども家庭庁)。抱き方と含ませ方は授乳の抱き方の記事で紹介しています。
授乳の間隔や回数の考え方は新生児の授乳間隔の記事にまとめています。
粉ミルク(育児用ミルク)の場合
授乳・離乳の支援ガイドは、育児用ミルクの授乳量は子どもによって異なるので、回数よりも1日に飲む量を中心に考えるとしています。1日の目安量に達しなくても、子どもが元気で体重が増えているなら心配はない、とされています。
1か月児健康診査のマニュアルは、人工栄養では、1回ごとの厳密な授乳量や授乳間隔にとらわれることが育児不安の原因になると述べています。生後1か月ごろは、反射で吸うため、おなかがいっぱいでも与えれば飲むことがあり、通常は体重1kgあたり1日200mlを上限の目安にするよう伝えるとされています。
体重ごとの目安の量はミルク量計算ツール、缶がいつまでもつかは粉ミルクの缶の計算ツールで確認できます。
こんなときは相談を
- 母子健康手帳(新生児のページ)は、母乳や育児用ミルクをいつもより飲まない、発熱があって元気がない、下痢やけいれんがある、顔色が悪い、呼吸の様子がおかしい、強い黄疸があるなどの症状がみられたら、すみやかに医師の診察を受けるよう案内しています。
- 呼吸が苦しそう、ぐったりしている、何度も吐く、けいれん、意識を失うような症状があるときは、必ず医療機関を受診してください。受診のときは、症状と時間をメモし、母子健康手帳を持参します(母子健康手帳)。
- 体重の増えがみられず、成長曲線からはずれていくときは、医師に相談して、その後の変化を観察しながら対応します(授乳・離乳の支援ガイド)。
- 母乳が足りているか不安なときは、1か月健診を待たず、産院や小児科、お住まいの市区町村の窓口に相談できます。体重や授乳の様子を見てもらえます。
- 休日や夜間に、受診したほうがよいか迷うときは、♯8000(子ども医療電話相談)に電話すると、小児科医師や看護師に相談できます(厚生労働省)。
よくある質問
母乳が足りているかどうかは、どうやって分かりますか?
こども家庭庁の授乳スタートガイドは、足りているサインとして、肌に張りがあっていきいきと元気なこと、1日に色の薄い尿でおむつが5〜6枚濡れていること、1日に少なくとも8回授乳していて飲みたいだけ飲んでいることを挙げています。授乳量が見えない分、おむつの様子と体重の増え方が手がかりになります。
おしっこは、1日に何回(何枚)あれば足りていますか?
こども家庭庁の授乳スタートガイドは、1日に色の薄い尿でおむつが5〜6枚濡れていることを、十分に飲めているサインのひとつとしています。生まれて間もない時期については、英国のNHSが、最初の48時間は濡れたおむつが2〜3枚ほど、5日目以降は1日に6枚以上と説明しています。
ミルクを飲んだのに、すぐ泣きます。足りていないのでしょうか?
泣くのは、おなかがすいたサインのひとつです(こども家庭庁)。ただ、退院後の赤ちゃんはよく泣くようになる時期があり、1か月児健康診査のマニュアルは、まず哺乳量が足りているかを確認し、空腹と関係がなさそうなら、体をくるんで抱っこするなどの方法を試すよう示しています。授乳の記録とおむつ、体重の増え方をあわせて見ると、判断しやすくなります。
粉ミルクは1回に何ml飲めば足りていますか?
授乳・離乳の支援ガイドは、育児用ミルクの授乳量は子どもによって異なるので、回数よりも1日に飲む量を中心に考えるとしています。1日の目安量に達しなくても、子どもが元気で体重が増えていれば心配はないとされています。目安の量は、ミルク量計算ツールで確認できます。
体重はどれくらい増えていれば大丈夫ですか?
1か月児健康診査のマニュアルは、新生児は生後5〜10%の体重減少のあと、生後4日ごろから体重が増え始め、生後2〜3週までに出生体重に戻るとしています。退院後の体重増加は1日25g以上が望ましいとされ、健診では出生時ではなく退院時の体重から計算します。成長曲線は、帯の中に入っているかよりも、その子なりのペースで曲線に沿って育っているかが大切とされています(授乳のギモン解消ガイド)。
出典: こども家庭庁 – 授乳スタートガイド · こども家庭庁 – 授乳のギモン解消ガイド · こども家庭庁 – 授乳・離乳の支援ガイド(2019) · こども家庭庁 – 1か月児健康診査マニュアル(令和6年度) · こども家庭庁 母子健康手帳情報支援サイト – 新生児(生後約4週間までの赤ちゃん) · こども家庭庁 母子健康手帳情報支援サイト – こどもの病気やけが · 厚生労働省 – 子どもの症状は♯8000 · NHS(英国) – Milk supply
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